クリスマスSSS 【永泉】

「遙か1」のクリスマスSSS集です。
全8編で、全員現代ED後、クリスマスのデートという設定です。
あかねとの会話ですが、八葉のみが話します。
「続きを読む」からどうぞ。


【永泉】

めりーくりすます…。

神子、今宵の街は何と美しいのでしょう。
木々も建物も、まばゆい星々をまとっているかのようです。
そして、燦めく光の中に立つあなたはそれ以上に……。

……っ! いきなり申し訳ありません。
私に向かって駆け寄ってくる神子を見た時から、
その……眼を離すことができず……。

いえ、そのように赤くならないで下さい。
私も顔が熱くて……。

夜の風がすぐに冷やしてくれるから大丈夫?
ありがとうございます。
そうですね、火照った頬には冷たい風も心地よいです。

あ……もしかして寒いのですか、神子?
よろしければ、私のまふらーを……
……………
こうして巻いておくだけで、少しは暖まると思います。

では、行きましょうか。
この近くにある広場で、
聖歌隊がくりすますの歌を歌うそうなのです。
神子と一緒に聴いたなら、聖なる夜のよき思い出になるのではと。

ええ、その聖歌隊の歌を前にも聴いたことがありましたので。
清らかに澄んだ、素晴らしい歌声でした。
仏も外つ国の神も、信じる心には通い合うものがあるのですね。

神子、あちらです。
もう人が集まっていますね。
でもよかった。風よけの囲いの側に席が空いています。

え? 私が……変わった?
以前より、積極的に……?

自分では気づきませんでした。
でも……きっとそうなのでしょう。

京にいた頃は、私を庇護し助けてくれる人々が大勢いました。
けれどそれは私の身分や立場ゆえのもの。

神子の世界で私は、法親王の永泉ではなく、
ただの「永泉」という人間になれました。
私にまとわりついていた全てが取り去られた今、
私は初めて私自身として、世界に向き合うことができたのです。

ありがとうございます、神子。
あなたはこの世界に私を迎えて下さり、新しい道を示して下さった。
まだ稚拙な歩みかもしれませんが、
私はこの世界で自分の足で歩み、生きていきます。
愛しいあなたの世界で。

今宵、あなたへの感謝と祝福を。
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